ささやかな幸せを求めて

旅と食と読書を通して人生のハッピーを追求しています。

男児の本懐

霞ゆく立志の記憶

男児こころざしを立てて郷関を出ず
学若し成る無くんば死すとも還らず
骨を埋むる豈にただ墳墓の地のみならんや
人間いたるところ青山あり


私とて十九の春には、青春の血をたぎらせ、青雲の志をこの胸に掻き抱いて上京した。

あの日から幾星霜を経たであろうか・・・。


呼び名が「青年」から「壮年」へと変わる頃には、若草のような黒髪もすっかり密度と粘り強さを欠き、鋭かった眼光も、雨を待つ蛙のようにドンヨリと光を失った。

今では青雲の志が何であったかさえも思い出せない。


「慣れと慢心と妥協の日々」が、いつしか蒼き狼からその「牙と孤高の精神」を奪っていた。

ところが・・・。

日曜深夜、このポンコツ内燃機関に再び火を 灯す一大事件が勃発したのだ。


今日の幸せ

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第72回マスターズトーナメント 松山英樹 栄光のV1


 まさか生きている間にこの日が来るとは・・・。

ゴルフ関係者のみならず、日本の全国民が待ちに待った瞬間が訪れた。 

プロゴルファー「松山英樹」がマスターズトーナメントにおいて悲願のV1を達成したのだ。 


優勝が決定した瞬間、実況の放送席にいたアナウンサー、ゲストの中島常幸プロも号泣、嗚咽で声にならない。

どれ程の事を越えなければならないかを知り尽くした男達が、無条件で贈る賞賛の涙だ。 

どれだけの数クラブを振り、幾度悔し涙を流したことであろうか・・。


長いマスターズの歴史の中で、アジア人として栄光のグリーンジャケットに袖を通した男は松山英樹ただ一人。 

天晴、これぞ「男児の本懐」 


自分で自分に限界を設け、それを理由に努力に蓋をする・・・いつの間にか身に着けた「負け犬根性」に、松山英樹の涙と笑顔が喝を入れてくれた。


さて、もう一度この「昼行燈」に火を入れてみるかぁ。
ジンカンいたるところにセイザンありだ!


今日は体が火照るほどの、衝撃的な幸せに巡り会えました💛

おめでとう、そしてありがとう。