ささやかな幸せを求めて

旅と食と読書を通して人生のハッピーを追求しています。

裏の顔

苦節50年の考察


些か怖い話になる。
それは近代に於いては「橅」、古くは「山毛欅」という漢字が当てられていた。


これらの字を見て、即座に「ブナ」と読み下した諸兄には先ず拍手を送りたい。



重量が重く、腐朽しやすい為、建築材としてあまり用途が無かったので、「木」へんに「無」という不名誉な字が当てれれてしまったようだ。


これがカタカナで「ブナ」と表記されだした頃、白神山地のブナ原生林が「ユネスコ世界自然遺産」に登録されたものだから、ブナを取り巻く世間の目は一変する。


幼少期の不遇をスネて世を儚んでいた女性(21歳)が、銀座で「源氏名」を得て、突如輝き出したようなものである。
・・・・ん、違ったかなぁ? (´Д`)

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一見静かな森であるが、ブナの「裏の顔」を見た時に戦慄が走った。

ブナの成長は遅い。
広葉樹林の中で細々と40年、目立たず、誰に後ろ指をさされるでも無く、静かにその時を伺う・・・。


ところが40年を過ぎた頃から、広範囲に張り巡らされた「根」から、少しずつ「毒素」を排出するようになる。


周りの木々が毒により、徐々に体力を奪われ枯れ始めた途端に、今までひっそりと生きていたはずのブナが突然「牙を剝く」のである。


一気に成長を加速させたブナは、やがて直径2m、高さ30mの巨木となり、50年の歳月を経てようやく成人し「実」を付けるのだ


苦節50年・・・密かに毒を仕込み、虎視眈々と覇権を狙う様は、まさに森林界の「毒婦」といえよう。
楚々とした妙齢のご婦人の「裏の顔」を見た思いである。


あぁぁぁ、怖い怖い! (>_<)

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果たしてブナの見せる「裏の顔」は毒婦のそれと言えるのであろうか?

今日の幸せ


「ブナ林に水筒はいらない」という言葉がある。


葉の微妙な凹凸とウブ毛、密生した枝葉を誇るブナには、降雨量の85%を受け止める力があるのだ。


一本のブナの木は、なんと「8トン」もの水を貯えるという。

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満々と清水を貯えるブナの原生林

また、人間が生きて行く為には、肺に溜まった「二酸化炭素」を捨て、新鮮な「酸素」を取り込む必要が有る。

その量たるや日に500㍑。年間約100kgにも及ぶ。


ところがブナの成木一本で「一家4人分の酸素必要量」を充たしてくれるのだ。


それも条件さえ良ければ、1000年の長きに渡って継続されるというのだから、唯々敬服するしかない。

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黄葉の時期を迎えたブナ林。この後葉を落とし雪の下で様々な生命を育む


そ、そうだったのか!
いま、痛いほどに膝を打ち、己が不明を恥じる。


私としたことが「表裏の顔」を見間違えてしまった。

あなたは辛い世を生き抜くために「悪女」を装ってはいたが、その実、匿名で寄付を続けるような「慈善家」だった。


私の目は曇っていた。
役に立たない目玉なら、くり抜いて銀紙でも貼っておくしかない。(● ●)


人は往々にして目に見えるものに惑わされてしまうものだ。

「真理は目に見えないものの中に有る」ことを、今更ながらに思い知らされるのであった。


まだ雪残る早春の黒い山肌を、他の木々に先駆けて新緑に染めるブナの巨木。

その、背筋の伸びた凛とした立ち姿に、汚れ無き「表の顔」を見た💛


我々が鼻を膨らませ、新鮮な空気を吸えるのも、あなた達のお陰です。
ホントにホントに、ありがとう。


ドルゴルスレンギーン・ダグワドルジの無念

ブラックヒーローの考察


「黒」には不思議な魅力がある。


それは自ら輝きを放つ光の魅力では無く、全ての光を呑込む「ダークサイド」の魅力と言っていいのだろう・・・。


我が日本にも、遠くは泥棒界の大立者「石川五右衛門」から始まり、幕末では「新選組」、近世では政界に於ける「田中角栄」に至るまで、数は少ないが「黒い人気者」がいた。

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正義の「光」とダークサイドの「闇」は事物の表裏である


此処でブラックヒーローを語るには、先ず「定義」しなければならないが、これには厳しい「3条件」が付される。


①.先ずは他を寄せ付けない程の「圧倒的な力」が有る事だろう。

②.次に「恐い、若しくは悪党面」である事。

③.最後に「人気が有る」事。


私の場合はこの3条件の全てが無い。(ーー;)
従ってブラックヒーローではなく、唯のオジサン(50才)ということになる。


・条件の①が欠けると
「弱い、三枚目、人気がある」 → これはお笑い系はこのカテゴリーか・・。


・条件の②が欠けると
「強くて、カッコ良くて、人気がある」 → いわゆる「HERO」なので枚挙にいとまがない。


・条件の②③が欠けると
「強くて、カッコ良くて、人気が無い」 → このキャラが実に難しい。

人は強くてカッコ良いと、放っておいても勝手に人気が出てしまうものだが、そこを不断の努力によって不人気を維持しなければならないのだ。


アントニオ猪木を支えた「坂口征二」のように、大衆受けはしないが、「いぶし銀」の魅力によって玄人受けする職人タイプがこれだ。

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総理、2Fばかり見ていると足元の小石につまずきますヨ~


菅総理はどうであろうか?
「力は有るが、人相が悪くて、人気が無い」ということは③が欠けたタイプ。

裸一貫、劣等感をバネにのし上がったコンプレックス内包型。

「限りなく黒に近い灰色」の無派閥・剛腕政治家なのだが、2F(二階)を気にしすぎて卑屈感が漂い人気薄。

ブラックヒーローと呼ぶには、どうも迫力不足だなぁ~ (´Д`)


今日の幸せ


とても気になる男がいる。


モンゴルの英雄「ドルゴルスレンギーン・ダグワドルジ」だ。

四股名を「朝青龍」と言った。


では、この朝青龍はどうだろうか?・・・「強くて、悪党ヅラで、人気者」
私見で恐縮だが、彼こそ三拍子揃った、完全無欠の「ブラックヒーロー」だったのだ。


遠い異国に出稼ぎに来た悪ガキが、角界の頂点「横綱」になってしまったが為、品格と言う名の下に、手枷・足枷をはめられ、その鋭かった角を矯められてしまった。


朝青龍はブラックヒーローゆえに、その一挙一動の全てが批判の的にされてしまったが、あの時代、彼以外に「圧倒的な気迫」を土俵で体現できる力士がいただろうか?


勝負への集中力ひとつ取っても、”品格の有る” 他の力士では足元にも及ばない。

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勝負への執念、気迫がこの人の身上だった

腑抜けた日本人力士達よ!
悔しかったら、モンゴルへ単身出稼ぎに行って、「チャンピオン」になってみろ!


そして、「モンゴル相撲の横綱として品格が無い」と連日マスコミに追われる中、「気迫と集中力と圧倒的な力」で「25回の優勝」を勝ち取ってみろ!


品格なんて「都合の良い言葉」を使うのは、そんな対等な立場になったときに初めて許されるものであろう。


日本の角界を石もて追われた朝青龍であるが、断髪式では『私の体の中には二つの心臓がある。生んでくれたモンゴルと育ててくれた日本を愛している』と述べ、土俵に「別れのKiss」をして花道を後にした。

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隆々たる筋肉の鎧をまとった「雲竜型土俵入り」は実に見事であった。

一人の外国人青年が異国の「国技」に挑戦し、その頂に立つまでに、いったい何十万回のテッポウを打ち、何十万回の四股を踏んだのだろうか?
どれだけの数、土俵を這い、どれだけの涙を流したのだろうか?


朝青龍は「角界の鬼っ子」だったかもしれないが、少なくとも私のハートは鷲づかみにされた。💛


角界を去る日 、『生まれ変わったら「大和魂」を持った「日本人」として横綱になりたい』 と語った言葉の中に、命がけで生きた世界を追われた男の「無念」と共に、今や忘れ去られた「日本男児」の姿を見た。


「ドルゴルスレンギーン・ダグワドルジ」よ、僕らは君を忘れない。

ありがとう。


天才の不可解

「時」の考察


それは古い古い記憶である
実家の大黒柱には「SEIKO製の柱時計」が掛かっていた。

ゼンマイ式の時計であるため、5日も経つと動かなくなる。


4日目の朝、大きなネジ回しを差し込み20回程バネを巻上げ、NHK時報に分針を合わせるのは祖父の仕事である。


まだ各人が腕時計など持てなかった時代、大黒柱の上で堂々と時を告げる柱時計は、家族全員の「司令塔」であった。


親子三世代11人の大家族は、共通の「時」を持っていた。

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生活の全てが「時間」によって支配されている......と思っていた。

我々の生活の全てを支配する「時間」
これを自由に操れたら、忽ちアメコミのスーパーヒーローだ。



ところが、事もあろうに『時間は無い』などと言い出した「たわけ者」がいる。


これが「群馬のヤンキー」なら、大渇した挙句、泣くまで60進法の勉強をさせて帰すのだが・・・。


言い出しっぺが、ホーキンス博士の再来とまで言われるイタリアの天才物理学者と来ているから始末が悪い。


名前は「カルロ・ロベッツリー」博士


カルロ博士曰く
「時間は物理学的には存在しない。時間とは命に刻まれる関係性である」と
・・・( ,,`・ω・´)ンンン?


これは彼の解く「ループ量子重力理論」から必然的に導き出せる帰結だということなのだが・・。


何を言ってるのか
天才とは、かくも不可解なものである!

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大天才「アルベルト・アインシュタイン」近代物理学は全てこの人から始まった。


先般漸く「アインシュタイン特殊相対性理論」をかじって「時間は重力により伸縮するもの」であることを理解したばかりなのに、今度はその時間が存在しないとは、これ如何に?


もぉぉぉぉ~、本当にこういう難しい事言う人って嫌い!<(`^´)>

書店で立ち読みしている弱い立場で無かったら、この本を叩きつけてくれるのだが・・・。


今日の幸せ

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天空の通信衛星は絶えず地上物との「重力時間差」を計算している

何やら、己の理解を超えた公式群にすっかり興奮してしまった。
イカイカン・・・。


立ち読みしながらブツブツ呟くオジサンでは女子高生に嫌われてしまうワイ。


物理学ではないが、確かに「時間は相対的」なものである。


卑近な例で恐縮だが、私の友人はよく待合わせに遅刻して来る。


イライラしながら待つ身に、その時間は長い。

逆に、人を待たせて焦る身になると、容赦なく時は過ぎゆくものである。

遊興にふける時間は短く、仕事に費やす時間は長い。


冷静になってみれば、カルロ博士の言葉には相応の含蓄がある。


石を2つ並べてみても、そこに「時」は無い。
時は「命の証」として刻む「関係性の座標」である。


あの時、父母と
あの時、友と
あの時、家族と
あの時、あの人と
あの時・・・・


宏大な宇宙の中の、この星の、この国の、この時代に生まれ

触れ合った全ての人々の「心の座標」に、私の命が刻まれたのであれば、そのことを素直に喜びたい。💛

みんなありがとう。
もう少し一緒に「時」を刻もう!


遥かなる旅路

本能の考察

月日は百代の過客にして行きかふ年もまた旅人なり
舟の上に生涯を浮かべ、馬の口とらえて老をむかふるものは
日々旅にして旅をすみかとす
古人も多く旅に死せるあり・・・。


言わずもがなだが、俳人松尾芭蕉が記した日本最古の紀行文「奥の細道」の序文である。


芭蕉の旅への憧憬や、狂おしいまでの渇望が、読み手の情動をも刺激する。

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「俳聖」松尾芭蕉 元禄2年3/27日から5ヶ月、約2,400kmの旅であった


旅に出たい・・・。
なにも芭蕉だけがそう思った訳ではない。

「旅」は600万年前、アフリカ南部ボツワナで生まれた4匹の原人から脈々と受け継がれた「人類の本能」なのである。


本能は「海馬」という脳組織に刻まれるという。
海馬は外部から入ってきた「情報」を不要なものと、保管すべきものとに選別をする重要器官である。

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本能である「旅」を封じられた。人類への弊害は如何に?


移動を生業とする、タクシーの運転手さん等は「海馬が発達」するらしい。
「海馬が縮小」すると人は認知症を発症するのだという。



コロナ禍により、移動に制約を受け始めて14ヶ月が経過した。
ストレスに弱い海馬は、大きなダメージを受け縮小したに違いない。



私見で恐縮だが、このままでは全世界で認知症の発症リスクが、格段に高まる恐れがある。

何せ地球規模の移動制限は人類600万年の歴史上、初めての事である。
こ、これは大変だぞぉ~!


・・・ところで夕飯、食べたっけかなぁ~ (´Д`)


今日の幸せ


旅は人間だけの特権ではない。
先頃までスーパーの鮮魚コーナーを賑わせていた「ホタルイカ」や「桜エビ」は、月の満ち欠けにより海中を上下する。
垂直移動なので、さほどスケール感は無いが、これも立派な「旅」である。


やはり旅にはスケールの大きさを求めたいという諸兄の為に、クジラの研究で名高い、米国オレゴン州立大学の調査結果をお知らせしたい。

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海の王者は、哺乳類として「最長の旅」を記録した。お疲れ様ァ~


発表によると、北太平洋に生息する「コク鯨」が出産の為2万2500キロを移動したことが確認され、哺乳類の移動距離としては最長を記録したとのこと。


なんと、このコク鯨の一団は、ロシアのサハリン島付近から太平洋を横断し、米西海岸沿岸を経て、メキシコのバハにたどり着たらしい。


発表を受け、ギネス社もすぐに哺乳類の「旅の最長記録」として「認定」したとのことだが、認定書を渡せたかどうかは定かではない。



旅は人を元気にする。
心に傷を負ったとき、人は旅に出る。
日常から離れ、見知らぬ風景に驚き、見知らぬ人に癒され、そしてまた元気に日常に戻るのだ。



制限を受けず、自由に動けることが、どれほど幸せな事か。

マスクをせずに、人と会えることが、どれほど幸せな事か。


無くしてしまった今だから言える。
「自由」って素晴らしい。


もう一度、自由な日常を取り戻すために、今は少し我慢だ。


明日の幸せの為に、世界中の人々が今を頑張っている💛

ありがとう。
僕も頑張る ‼


八十里腰抜け武士の越す峠

スゴイ男への考察

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越後人の気骨が伝わる面魂に「ラストサムライ」の片鱗を見た

標題の句と、この写真を見てピンと名前が浮かんだ諸兄は、かなりの「歴史通」と推察する。


直ぐには思い出せなくても、「どこかで見たこと有るなぁ・・」という諸兄の為にヒントを申し上げよう。


吉本興業の重役「アホの坂田」こと坂田利夫・・・ではない。
見方によっては似ていなくも無いが、この男はもっとスケールのデカい「笑われ者」であった。


この異相とも言える程の、面魂を持った男の名は「河井継之助(つぎのすけ)」と言う。


ここでハタと膝を打った諸兄は、かなりの「司馬遼太郎通」と推察するが、如何でしょうか?


智の巨人、司馬遼太郎が「峠」という作品を通し、人物愛をこめて描いたのが「幕末の風雲児」と呼ばれた、越後長岡藩の執政「河井継之助」である。

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智の巨人が次代を担う若者に問う、人生で越す「峠」の意味とは・・・。


当時の長岡藩は小藩であるが故、何とも地味である。
ところが、それなりの人物が率いると、いきなり光りだすから不思議である。



武士の時代が終焉に向かい、外圧により日本の国防が危機に瀕する最中、国内の消耗戦を避けるため「佐幕と勤皇」どちらにも味方をしないという「武装中立」で藩論をまとめ上げ、フランス式調練で鍛えた近代武力を背景に和解調停役を買って出たのである。




今の小千谷市辺りで皇軍との会談を行うが、土佐藩岩村精一郎(23歳)という血気盛んな軍監が交渉役として出てきてしまった為、「小藩の分際で武装中立などと片腹痛し ! 」と取り付く島もなく、「小千谷談判」は決裂してしまうのだった(T_T)


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当時日本に3台しか無い「手回し式ガトリングガン」を購入 一台五千両也


会津の田舎から出てきたオジサンが「ヤ」の付く自由業のお兄ちゃんに絡まれているところに、空手を習い始めたばかりの小学生が仲裁に入ったが、まとめてボコボコにされたと思って頂ければ一層理解が深まるのではないだろうか。



標題の句は、継之助が合戦のさなかに脚に銃弾を受け、小千谷から会津に落ちていく途中の「八十里峠」で詠んだ辞世である。


戸板に載せられ、立ち上がれない己を自嘲した、いかにも継之助らしい句である。

消えゆく侍の悲しみが溢れ、何とも心を打つ。


継之助はこの銃創から破傷風を発症し、8日後にこの世を去る。


河井継之助 享年41歳。一代の英傑はこうして「歴史」となった。


今日の幸せ

世に英傑と呼ばれる人たちは挙って薄命である。

しかし、穿った言い方をすれば、早逝してしまったが故に老害とならずにすんだとも言える。


この幕末維新の時代を駆け抜けた有名人の没年齢は

高杉晋作 27歳:奇兵隊創設者・病死
吉田松陰 29歳:松下村塾塾長・ 獄死
坂本龍馬 31歳:海援隊隊長・薩長同盟・ 暗殺
木戸孝允 43歳:長州藩執政・逃げの小五郎 ・病死
大久保利通47歳:不人気だが国家の元型を作った超人・ 暗殺
西郷隆盛 49歳:薩摩の星・底無しに太か男ですたい ・戦死
金広 栄 50歳:峠を越した無芸大食の腰痛持ち・ 頓死
つい勢いで最後に自分を入れてしまいましたぁ~、スイマセ~ン(´Д`)


全員今の私よりも若くして世を去っているのだが、功績に至っては比べるべくも無い。

やはり人間の価値は「いつまで生きたか」ではなく、「どう生きたか」にあるようだ。"(-""-)"


明治維新で我々のご先祖様が、同胞の血を代償として得たのが「国家」「国民」「自由」という概念である。

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既成概念に囚われない龍馬の自由な発想が維新を回天させたと言っていい


坂本龍馬は言った。
「彼の国では百姓の小倅でん、志が有れば殿様にだって成れるがぁぜよ!」


いま日本の周辺海域では徳川政権末期のような外圧が有ると聞く。


人間の命に限りがある以上、歴史は必ず繰り返す。


維新のきっかけとなった鳥羽伏見の戦いから、まだたかだか153年しか経っていないのだ。


我々のご先祖様は、国家国民がどう在れば国難を回避できるかを「歴史」として教えてくれている。


そうだ、歴史に学ぼう
明日も、明後日も
来年も、再来年も
この国に生まれ来る全ての子供たちが、平和で暮らせるように!


ご先祖様ァ~、今日こうして在ることに感謝してま~す💛
ありがとう。

ヒゲの災難

日陰者の考察

世の中は理不尽である。

どれほど人に害為す訳でもないのに、意味もなく疎んじられ、のけ者にされる悲しい日陰者がいる。(-_-メ)

その日陰者のひとつが「ヒゲ」である。

名は体を表すというように、近年「ヒゲ」と仮名で書かれることが、そもそも地位の下落を端的に表している。

その昔、社会的地位ある人々の顔を堂々と飾った時代には「髭」という立派な漢字が当てられていたのだ。


これほどまでの地位急落は、裏で何者かが策略を巡らせているに違いない。

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かつて「髭」は男の顔を飾る「華」であった。


事実私が「アゴ髭」を蓄えた時には、友人、知人、親戚、家族、まさに諸人こぞりて「オーマイガァ」、「似合わない!」、「笑えるぅ~!」「どしたの?」「誰か止めななかったの?」「何で?」等々、心無き雑言を浴びせかけられたのであった。


「無精ヒゲ」ともなれば、更にキワ物扱いされ、ダメ人間の「のぼり旗」のような言われ様である。


確かに、電車に乗って周りを見渡してもヒゲ面の男は極めて少ない。


近頃ではサッカーなどの影響で「タトゥ」がお洒落の地位を得たためか、よりマイノリティー感を強めている。


私見で恐縮だが、男性の顔に占めるヒゲ面積と、女性の社会進出度には深い相関関係があるように思う。

事実、中東辺りの国々は髭面男が大半を占め、女性の社会進出度は極めて低い。


アジアで男女の平等意識が突出して高い国として知られる中国では、髭面男は殆んど見られないのである。


さて翻って本邦をシゲシゲ眺めてみると、やはり近年の目覚ましい女性の社会進出に伴い、男性のヒゲ面積は縮小の一途を辿っているのであった。


斜陽・・・。
まさに顔面界の没落貴族が「髭」なのである。


今日の幸せ

ゴールデンウイークとは言え、コロナ緊急事態宣言下の東京では羽をむしられたトンボのようで、どこへ飛んでいくことも出来ないのだ。


新聞報道によると、在宅を余儀なくされた男性にアンケート調査をした結果、コロナ以前と比べて「ヒゲを剃る頻度が減った」と答えた人が実に75.1%に達したというのだ。


そして99.9%の男たちが、この髭剃りという行為を無駄な作業と位置づけ、より短時間で片づけたいと思っているのであった。


この状況をどこかで見ていたのか、世界の「Panasonic」が、これまた世界初の6枚刃電気シェーバーを6月6日に発売するのだという。

「6・6・6」と、語呂合わせで受けを狙ったのであろうが、値段も「6万円」という事なので、うっかり笑えない。

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愛用の「Gilletteフュージョン」月に一回交換するのが惜しいほど抜群の耐久性。


耐用年数3年として、一日当たり約55円

ビジネスホテルに備えてある2枚刃の貝印シェーバーが1本約25円である。


パナソニック製は、旧式の5枚刃シェーバーでさえ、処理時間が短く、お肌つるつるで剃味爽快。

何処まで刃は増えるのか・・・こうなると6枚刃への期待はいやがうえにも高まるのである。


使い捨て二枚刃は本体がプラスチック製の為フワフワと納まりが悪い上に、ヘッドが小さく肌に当たる圧力が高いせいか、使用の度に剃り跡のあちこちから出血し、さながら落武者のようになる。


使い心地とスピードを取るか、値段と剃毛技術の向上を取るかは、人生の目的に応じて各人が決めればいい。


かく言う私が如何にしているのか知りたい諸氏の為、参考までに申し上げると、私は生粋の「Gillette」派である。

鋭い切れ味を示す片刃が整然と5枚並ぶ姿は壮観である。

加えて、なんとその刃が微妙に振動し肌をタッピングするものだから、ヒゲ一族は逃げ場を失い、為す術なく刈り取られて行くのである。

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サルには「髭」が無い。

ゆっくりと風呂に入り、流れる汗を潤滑剤としてヒゲを当たる。
皮脂と共に古い角質も一緒に刈り取られ、ツルツルの玉肌「湯上りのいい男」が一丁上がる。


この後冷えたビールなどを頂けたら、まさに「生きている歓び」に浸れるというものである。

さて、ボチボチお風呂に入って「ヒゲ当たろ!」

ああ、ヒゲが有って良かった!💛

Gilletteさん、ありがとう。 

灼熱の微熱

微熱的発熱

連休だというのに体調が優れない。
36度9分という、微妙な発熱である。

大台にほんの少し届かないところが、自分らしくて愛おしい。

原因は分かっている。
こいつとは生涯付き合っていくつもりだ。

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身体の要「腰」をやられると、人生の全てが「及び腰」になる

しかし、今回の微熱「質が悪い」のは神経系を冒していることである。

主戦場である腰から坐骨神経一帯は焦土と化し、歩行にも支障を来たしている。

悲しいかな、腰を攻められると人間はモロイ。
身動きが出来なくなるのだ。


そんな訳で、期せずしてコロナ緊急事態宣言下にあっての、「模範的寝たきり生活」がスタートしたのであった。

今日の幸せ

微熱は良い。
全身の気怠さは、飲酒行為に似ていなくもない。

兎に角、トロトロした半覚醒の状態で、「夢と現」を行き来する心地良さは捨て難いものがある。

普段はなかなか手が出せない小説も、ユルユルと味わいながら堪能出来る。
もう一つはエンドレスのYouTubeネットサーフィンである。

今更ながら、YouTubeの発信する情報量の多さには驚嘆する。
知りたいものは何でも此処に有ると言っていいだろう。

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農業は命を作り出す21世紀「希望の産業」だ! オラぁ百姓になりてぇ~。


その数多ある番組の中で、私の微熱を灼熱に駆り立てたのが、75歳のYouTuberが発信する「ひろちゃん農園」の畑作のノウハウである。

御年75歳のひろちゃんが、土づくりから懇切丁寧に農業指導をしてくれる。

「こんな畑を自分で作り、採れた野菜を食べたい!」
・・・400年続いた百姓のDANが熱く燃える。

よし、今年こそは、百姓に挑戦してみっぺかぁ・・・と病床に在りながらも北関東訛りで決意するのであった。


勿論、毎日健康で動き回れることは最高の幸せである事には違いない。
しかし、時折立ち止まって手の届く範囲を見回すことも大きな発見に繋がるものだ。

こうして明日に「生」を繋ぐ希望が見えたのも、この虚弱な体のおかげです。💛
感謝を込めて、ありがとう。